2017.09.28
加古川市救命講習 H29.9.24
・心肺蘇生法国際ガイドライン2015対応(5年ごとに改正)
・救急車現場到着時間:全国平均8.6分 ※加古川はもう少し早く到着する
・到着までに心肺蘇生をしなかった場合の1ヵ月後の社会復帰率:4.7%
・心肺蘇生をした場合の1ヵ月後の社会復帰率:11.7%(約2倍の差がある)
・救急隊が電気ショックをした場合の1ヵ月後の社会復帰率:20.3%
・市民が救急隊到着前に電気ショックをした場合の1ヵ月後の社会復帰率:46.1%
・心停止の原因:急性心筋梗塞・脳卒中・熱中症・アナフィラキシー
窒息-お年寄りと乳幼児は特に注意
もち、団子、こんにゃく、ピーナッツ(水分を含むと膨らむ)・ぶどう・ミニトマト等
入浴中-冬場は湯船と浴室、脱衣場の温度差が大きいため夏場の約10倍も発生頻度が高くなる。
運動中の心停止-心臓振盪(胸骨プロテクターの装着)
子どもの突然死-けが、溺水、窒息
<救命処置の注意事項>
・周囲の安全確認-上部からの落下物がないかどうかも確認する。
・呼吸の確認-男性は腹式呼吸、女性は胸式呼吸
2回/6秒の上下動があるかどうか確認する。(呼吸の観察には10秒以上かけないようにする。迷う場合は心停止と考える)
・死戦呼吸に注意する。
・正常呼吸が不明な場合は、胸骨圧迫(心臓マッサージとは言わない。マッサージとの誤解を招く)を開始する。
・胸骨圧迫-強く(約5センチ沈む程度の強さ・小児では胸の厚さの約1/3沈み込む程度)
速く(100~120回/分)
絶え間なく(中断は最小限に。交代するときも1.2.3ハイと言って交代する)
・圧迫と圧迫の間は、胸が元の高さに戻るように十分に圧迫を解除することが重要。
・胸骨圧迫30回と人工呼吸2回の組み合わせ。
・人口呼吸は、自身の気管に入っている空気を約1秒かけて送り込む。なので酸素・二酸化炭素交換前の空気を送り込む。
・電気ショック解析時・電気ショック時-負傷者に触れないように足元から頭の先まで手で制止しながら確認する。
確認でき次第素早くショックボタンを押す(あまり長時間押さないとショック作動しない場合がある)
・電極パッドは電気が深部を通るように、一方は右胸部へ一方は左前胸部乳頭下ではなく側胸部に貼り付ける。
・「ショックは不要です」は心肺蘇生が不要だという意味ではないので、ただちに胸骨圧迫する。
・普段通りの呼吸に戻った傷病者は、横向き寝た姿勢にする。(回復体位)
・回復体位-傷病者の下になる腕を前に伸ばし、上になる腕を曲げ、その手の甲に傷病者の顔を乗せるようにする。
横向きに寝た姿勢を安定させるために、傷病者の上になる膝を約90度曲げて前方に出します。
・AEDパッドは、再び必要になることがあるので、剥がさず電源も入れたままにしておく。
・救急隊が到着時には、何回電気ショックを実施したか報告する。
<気道異物の除去>
・気道が前、食道が後を通る。
・まず窒息に気づくことが重要。
・「のどが詰まったの?」と聞いても声が出せない。
うなずく様子だとただちに気道異物への対処を行う。
・窒息のサインを見逃さない。(自然と親指と人差し指でのどをつかむ仕草をする)
・妊婦や高度な肥満者には腹部突き上げ法は行わない。
・腹部突き上げ法を実施した場合は、腹部の内臓を痛める可能性があるため、救急隊に伝えて医師の診察を受ける。
・少しでも呼吸ができれば、完全に異物除去ができなくても、各種方法を中止する。(再度詰まる可能性があるため)
・傷病者が反応がなくなりぐったりした場合は、心停止に対する心肺蘇生を開始する。
<止血法>
・直接圧迫止血法をビニール手袋を使い行う。
・直接圧迫止血法で出血が止まらない場合に、ベルトや紐で手足の根元を縛る方法もあるが、神経等を痛める危険性があるので、一般的には行わない。
・せっかく心肺蘇生をしていても、下肢から出血していては、脳への血流が減るのでしっかり止血する。
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